めぐみ野REPORT

今から50年前。みやぎ生協のメンバーさんや生産者の方々と始めた「顔とくらしの見える産直」。
生産者と消費者の食に対する思いを直接結ぶ「産消直結」の取り組みです。

じっくり蓄えられた冬限定の旨みと甘み「めぐみ野」ちぢみほうれん草

じっくり蓄えられた冬限定の旨みと甘み「めぐみ野」ちぢみほうれん草

宮城県東松島市と石巻市の生産者グループ「やっちゃ葉会」のみなさんに、冬ならではの味覚「めぐみ野」ちぢみほうれん草のおいしさのワケをお聞きしました。

厳しい寒さと生産者の熱い想いが育むおいしさ

やっちゃ葉(ば)会
部会長 伊藤 俊博さん

代々農家を営んできた伊藤さんは、就農から43年、ちぢみほうれん草栽培歴25年の大ベテランです。現在、東松島市・石巻市の生産者5人が在籍する「やっちゃ葉会」のメンバーとともに、「おいしいちぢみほうれん草を届けたい」という、冬の寒さに負けない熱い想いで、日々栽培に励んでいます。

寒さでじっくりと旨みが増す露地栽培 肉厚で栄養たっぷりの冬の味覚


 寒さが厳しくなるにつれ、じっくりと旨みと甘みを増す「めぐみ野」ちぢみほうれん草は、冬にしか味わえない、とっておきのごちそう野菜です。肉厚でちぢんだ葉、寝そべるように平たく広がる姿が特徴的なちぢみほうれん草は、東松島市が発祥の地と言われています。屋根のない、寒風が直に吹きつける露地で栽培することで、寒さから身を守るために栄養分と糖分を蓄えて育つのが最大の特徴です。一般的なほうれん草の糖度が4〜5度なのに対し、「めぐみ野」ちぢみほうれん草は根元の糖度が9度を超えてから出荷可能という基準で栽培されています。雪が深くなる日には不織布で畑を覆い、さらに毛布をかぶせて我が子のように愛情を注いで育てるという、「やっちゃ葉会」の生産者たち。栽培・収穫には一層の体力と根気が必要となりますが、「畑に行かないと一日が始まらない」と、春のような温かい笑顔で栽培に向き合っています。

葉の中心に向かってちぢれている形が特徴のちぢみほうれん草。霜が降りる頃にはさらに大きく育ち、肉厚で深みのある色味に。旨みと甘みも増していきます

「めぐみ野」ちぢみほうれん草 おいしさのヒミツ

冬の味覚であるちぢみほうれん草は、9月中頃から種をまき、11月下旬から2月上旬にかけ収穫のピークを迎えます。寒さに耐えることで、甘み・旨み、栄養を蓄えることから、最盛期には、根元の糖度が12〜13度まで上がり、果物並みの甘さになります。

糖度計で根元をチェックし、9度を超えると出荷を迎えます

収穫・出荷の流れ

土の上から包丁を根元に向けて差し込み、霜や雪が降り積もる時にも一つひとつ手作業で収穫します。摘み取った株は凍結を防ぐため水洗いせず、根元の土をはらって丁寧に袋詰め。一般的なほうれん草は200gで出荷されるのに対し、220g・3株以上のたっぷりボリュームで、鮮度抜群の状態で出荷します。

生産者直伝!洗い方のコツ

やっちゃ葉会 半澤こうさん

葉と茎の間に土がはさまりやすいちぢみほうれん草は、水を張ったボウルを使うのがポイント!包丁で根元に切り込みを入れ、根元をボウルにザブザブと出し入れします。また、茹で上がりのやわらかくなった状態を水で流しても、より落としやすくなります。

太陽の光と地中の空気が \おいしく育つカギ/

種をまく間隔を広く取り、太陽の光を根の近くまで届けること、そして根のはりがよくなるよう、土を耕し地中に空気を送ることで、一枚一枚の葉が大きく育つように工夫しています。そうすることで肉厚でハリがあり、濃い緑のみずみずしいちぢみほうれん草が育ちます。

顔とくらしの見える産直「めぐみ野」三つの基準

だれ(生産者)がどこ(産地)で作ったかがわかります。
「どのように(栽培・飼育方法)作られているのかがわかります。
「生産者とみやぎ生協のメンバーの交流があります。

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メンバー(組合員)に届けたい想い

おいしさにこだわり、露地栽培を続けている「めぐみ野」ちぢみほうれん草ですが、天候や気温に左右される難しさもあります。「20年以上栽培していても、毎年一年生の気持ちです」と、情報交換や勉強を通して栽培方法をアップデートし続ける柔軟な姿勢が印象的なみなさん。「おいしいと言ってくださる声や笑顔が励みです」と、笑顔がこぼれます。

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「めぐみ野」ちぢみほうれん草 取り扱い
みやぎ生協・コープふくしま全店
※宅配での取り扱いはありません