くらしに、ひと呼吸

子どもの成長に大切な生活リズムと睡眠の話

子どもは何時に寝ていますか?睡眠時間の今と昔

 子育て世代のお父さんお母さん方は、小さい頃は何時に寝ていましたか。
祖父母世代にあたる私の就寝時間は夜8時。「子どもの時間は終わり」と言われ、眠くなくても我慢して布団に入るのが当たり前の時代でした。
今の子どもはどうでしょう。「まだ1歳なのに夜なかなか寝ません。大丈夫でしょうか」というような相談が多く寄せられます。諸外国と比べても日本の子どもの睡眠時間は短く、午後10時以降に就寝する割合が増えているようです。子どもの睡眠や生活リズムに、疑問や悩みを持つ親が多いと感じています。

成長に必要な子どもの睡眠 管理するのは大人の役目

 「どうやって子どもを寝かせていますか」という問いに、「眠くなるまで待つ」という人は少なくありません。自分で睡眠のコントロールができない子どもの”寝かしつけ“は、実はしつけのひとつ。歯みがきや手洗いと同様、眠りの習慣づけは親の役割です。各家庭の生活スタイルはさまざまですが、夜は子どもの”眠る環境“を整えてあげて”眠らせる“ことが大切です。「昼寝をさせるのに苦労している」「昼寝すると夕方まで寝ている」などの相談もありますが、まずは一日の生活リズムを見直して、夜にぐっすり眠れるように改善していきましょう。睡眠中に寝返りをうったり、寝言を言ったり、泣くこともありますが、眠っている間は深い睡眠と浅い睡眠を繰り返し、浅い睡眠時に体が動きます。成長ホルモンが多く分泌される深い眠りは、骨を伸ばし、筋肉を増やし、新陳代謝を盛んにする、体と脳の成長に大事な時間です。

視点を変えて、寝かせるから起こすへ

 早く寝かせようと思っても子どもはなかなか寝ないもの。そこで、寝かせることよりも、早く起こす方に親の視点を切り変えてみるのもいいでしょう。朝早く起きて午前中からたっぷり遊べば、眠りやすくなるはず。夏は、日の出も早いので早起きに絶好の季節です。

睡眠を整えるための3つのポイント

〇毎朝決まった時間に起こす。
夜遅く寝てグズグズしたとしてもカーテンを開けて朝日を浴び目覚めさせる。

〇昼寝は午後3時前後には切り上げる。
昼寝時間が長すぎると夜更かしになる場合がある。

〇毎夜決まった時間に布団に入る。
「パジャマを着たら寝る」など、儀式を決めて眠りに向かう習慣をつける。

そね やすこ

保育士/ベビー&キッズマッサージ講師/新米ママとこどものわくわくサロンKOKORO主宰。宮城県内各地の保育園や児童館などで、親子ふれあい遊び講座やママの悩みに寄り添う育児相談を行っている。

そね やすこ先生