くらしに、ひと呼吸

子どもを真ん中に みんなで見守る

お母さんからの“安心感”と お父さんからの“遊び心”

 昔から「母親が子どもを10回抱っこしたら10回とも同じように抱っこをして、父親が子どもを10回抱っこしたら10回とも違う抱っこをする」といいます。それは、母親は子どもに〝安心感"を与え、父親は子どもに〝遊び心"を伝えているからだといわれています。人間は十人十色。母親、父親、祖父母、ご近所さん、親戚…。さまざまな立場の個性豊かな大人がかかわることで、子どもの学びは多くなり、人間として豊かに成長していくのです。
 「どう遊んだらいいのかわからない」「ママーと泣かれると凹む」というお父さんも少なくありませんが、そんな時は、「お母さんと違う遊び方でいいんですよ」「1歳過ぎたらお父さんの出番が必ずきますよ」とお伝えしています。子どもが小さいうちは、かかわった時間に比例してその人に親しみを持つので、抱っこをしてくれる人や遊んでくれる人を大好きになります。ですから、お父さんはお父さんなりに短時間でも毎日抱っこをして話しかけるとよいでしょう。

子どものまわりの大人には みんな出番があります

 今は、スマホや動画とうまく付き合うことが子育ての知恵のひとつです。しかし、それでは育たないものが、人とのかかわりです。感情のコントロールは頭の前側「前頭葉」で行うといわれ、前頭葉を育てるには、親子の肌のふれあい、目と目を合わせて会話を楽しむ、一緒に体を動かして遊ぶことが大切です。おじいちゃん、おばあちゃんが「うん、うん。すごいね」とお話を聴いてあげるだけでも子どもはうれしいものです。自分の得意分野があれば、子どもと一緒にやってみましょう。子育てにはみんなの出番があるのです。

子どもを真ん中に日々の成長を見守ろう

 今日のわが子は昨日のわが子とは違います。日々成長している子どもにとって、今この瞬間がとても大切な時間なのです。子どもを真ん中に、みんなで見守ることはお母さんを助けて笑顔にします。お母さんもちょっと離れてわが子を見ると、新しい姿に気づくこともありますよ。

簡単な体を動かす遊び

〇抱っこ、おんぶ、お膝に座る
ふれあうことで愛されていると実感します。

〇じゃんけんぽん
意外と盛りあがります。小さい子はグー・チョキ・パーを覚えるきっかけになります。

〇フェイスタオル遊び
・魔法の絨毯…子どもがタオルの上に座り大人が引っ張ります。その逆もありです。
・しっぽとり…ズボンにタオルを挟んでしっぽに見立て、追い

そね やすこ

保育士/ベビー&キッズマッサージ講師/新米ママとこどものわくわくサロンKOKORO主宰。宮城県内各地の保育園や児童館などで、親子ふれあい遊び講座やママの悩みに寄り添う育児相談を行っている。

そね やすこ先生