くらしに、ひと呼吸

人と人 コミュニティ その1 笑顔をまもる

こんにちは せきせきせっきーです

仙台市の榴岡にある小さなお寺の住職で、PTAや学校支援地域本部、町内会やお祭りなどに関わっています。子どもたちには「せっきー」と呼んでもらっていて、友達のように声をかけてもらえます。

ツツジマン
(イラストbyせっきー)

ここに人がいた

実のところ、小学校のPTAに誘われた当初はあまり乗り気ではありませんでした。気持ちが一変したのが、PTAとして参加したお祭りの打ち合わせで神社へ足を運んだ日。そこに地域の人がいっぱい集まっているのを目にしたとき、軽く衝撃を受けたのでした。
 僕が子どもの頃に校庭で催されていた盆踊り。今も、あの頃と変わらずおっちゃんやおばちゃんが、大人神輿や小学生の小神輿の準備をしている。地域の人たちが老若男女関係なく集い、力を合わせている。そんな姿に「ここに人がいた」、地域の懐かしいつながりがあった、と感じました。僕が気づかなかっただけなんですけどね。
 地域はずっと支え合っている。民生委員児童委員、保護司、防犯協会、社会福祉協議会、日赤奉仕団、体育振興会、町内会連合会。社会を明るくする運動。先輩たちがいろんな役割を担ってくれていました。出会わないと知らないままだったかもしれません。

未来から預かっている 大切な子どもたち

その、いろんな人と人が関わり合う地域の中で、とても大切な言葉に出遇わせてもらいました。
 冒頭のイラストは、僕がPTA役員を務めていた小学校のキャラクター・ツツジマンです。先輩のPTA会長さんは、実際にヒーローのお面と衣装をまとって子どもたちの前に現れ、さまざまな行事を盛り上げていました。そのツツジマンの言葉です。
 こちらが何かをしてあげてるつもりの上から目線でいたけれど、一人ひとりが未来から預かっている大切な宝物なのだと改めて気づかされました。だから、育ちの時間を一緒に過ごして未来へ返さなくてはいけない。笑顔で届けるためにできることをしていきたいと思いました。

笑顔で未来に返したい

過去も未来も、現在につながっている。私たちがどんな今を生きるかが、過去への答えになるし、未来をつくることになっていくのでしょう。
 人と人がつながるということは、笑いと学び、わずらわしさと大変さのどちらもあるけれど、子どもたちの笑顔、そして私の笑顔をつくっていければと思っています。

真宗大谷派 徳泉寺(とくせんじ)住職
関口 真爾(せっきー)

仙台市宮城野区に所在する徳泉寺の住職。地域のお祭りや町づくり、防災、学校支援などに参加。コロナ禍で孤立化が進むなか、お寺を気軽に立ち寄れる居場所のひとつにしていきたいとの思いで、さまざまな活動に取り組んでいる。

真宗大谷派 徳泉寺(とくせんじ)住職<br>関口 真爾(せっきー)先生