くらしに、ひと呼吸

今月のテーマ①自分でつくる“未来の自分” ~子どもの頃からの生活習慣~

子どもの頃から始まる将来の健康づくり

 子育てをする親にとって、子どもの成長は一番の喜び。日々大きくなる姿に満足しがちですが、実は子どもの頃から将来の健康づくりはスタートしています。幼少期の生活習慣が、将来の健康状態に大きく影響してくるのです。将来の健康寿命を延ばすためにも、幼いうちから規則正しい生活習慣を身につけることが大切です。一方で、社会的な役割を担う学生や社会人、子育て中の親になると、日々を思うように過ごせないこともあるかもしれません。でも、大丈夫!自分のやる気次第で生活習慣はいつでも修正可能です。毎日の生活が“未来の自分”に繋がっています。

家計にも優しい生活習慣の見直し

 「生活習慣病」は以前、「成人病」と呼ばれていました。実際には、成人であるかどうかといった年齢は関係なく、生活習慣が原因となるということで、呼び名が改められました。若い人でも、日々の生活は身体に影響するのです。でも現実は、体重が増えたり、血圧が上がったりしても、自覚症状がないために放置されがちです。「気付いた時には!」とならないように早めの対策が必要です。
 その場合、日々の生活を少し変えるだけでも、医療費削減にも繋がり、家計への負担が少なくなります。

生活リズムを整えると食事も整う ポイントは“ちょっとしたこと”

 日々の生活を思い返してみましょう。まず、生活リズムはどうでしょうか。規則正しい生活ができていないと、食事が不規則になりがちです。ただ食べればいいわけではありません。「いつ」「何を」「どのくらい」食べるのかが大切なのです。生活が不規則になると空腹感が鈍くなるといった身体の変化が起こります。「お腹が空かないから食べない」「食べなくても支障がない」と勘違いされることが多いのですが、ここが不規則の悪循環が始まるきっかけです。食事を抜いてしまう人は、生活リズムを整えて1日3回の食事を心がけてみましょう。
 ほかに運動・睡眠・休養、大人は喫煙・飲酒も生活習慣です。自分で見直せることもあれば、家族や仲間と一緒に取り組めることもあるかもしれません。意外とポイントは“ちょっとしたこと”なのです。“未来の自分”を想像して生活できるといいですね。

きらり健康生活協同組合 須川診療所 管理栄養士 相澤 聡美

外来診療のほか、訪問診療、また地域活動などの保健予防にも力を入れる医療生協に勤務。診療所の管理栄養士として、外来での栄養指導や訪問栄養指導を行いながら、地域の食育活動にも取り組んでいる。

きらり健康生活協同組合 須川診療所 管理栄養士 相澤 聡美先生