めぐみ野REPORT

今から50年前。みやぎ生協のメンバーさんや生産者の方々と始めた「顔とくらしの見える産直」。
生産者と消費者の食に対する思いを直接結ぶ「産消直結」の取り組みです。

農業を盛り上げる若い力 旬の野菜を届ける、みどりの産直

農業を盛り上げる若い力 旬の野菜を届ける、みどりの産直

2020年5月に「めぐみ野」旬菜市場にも出荷を開始した宮城県大崎市みどりの産直部会(松山)。部会の副部会長として、若い力で農業を盛り上げる中鉢さんにお話をお聞きしました。

手をかけた分だけ応えてくれる、野菜作りのおもしろさ

みどりの産直部会(松山)副部会長
中鉢康隆さん

宮城県大崎市松山で、祖父の代より続く農業を営む中鉢さん。みやぎ生協へ出荷しているネギを中心に、キュウリなど季節の野菜を栽培しています。野菜作りのおもしろさにハマり、農業の 道へ。現在は28人が在籍するみどりの産直部 会(松山)の副部会長を務めています。

挑戦できるのは「1年に一度」 野菜作りへのこだわりと工夫

手をかけた分だけ、成果が目に見える。そんな野菜作りのおもしろさに惹かれ、20代後半から本格的に農業に携わるようになった中鉢さん。父から技術を学び、ネギの栽培を担って約6年。今ではネギを中心に季節の野菜も育てています。
2017年からは、みやぎ生協提携産地の1つであるみどりの産直部会(松山)に所属したことで、同世代農家とのつながりもさらに広がりました。情報交換ができる仲間が身近にいる心強さがある、と話します。「仲間同士で切磋琢磨できるのもやりがいのひとつ。今年の生育の反省点を活かせるのは最短でも翌年。1年に一度の挑戦へ日々勉強です」と、これからもおいしい野菜を届けたいと目を輝かせています。
「めぐみ野」交流集会(P3参照)などを通じた、メンバー(組合員)との交流も野菜作りのモチベーションに。メンバー(組合員)からの支えが次の野菜作りへの活力となっています。

みどりの産直部会(松山)の野菜は、みやぎ生協多賀城店、高砂駅前店、塩釜杉の入店、高砂店の旬菜市場に並んでいます

ネギがおいしく育つヒミツ

中鉢さんの畑では、3月下旬からネギの種まきが始まります。 10月から1月までの収穫期を経て、広大な土地で育てた約36トンもの量を毎年出荷しています。

つながる・学ぶ・体験する 生産者とメンバー(組合員)の交流

みどりの産直部会(松山)では「顔とくらしの見える産直」を実感してもらうために、毎年、生産者とメンバー(組合員)による産地交流を行っています。
田尻産直委員会野菜部会が「めぐみ野」に仲間入りして今年で37年。その取り組みをさらに広げていきたいという思いから、松山地区でも2011年の東日本大震災後に仲間入りしました。
田尻地区で行われている「わが家の味噌作り体験・旬の野菜づくり体験」では、味噌作りをゴールに、1年を通して田植え、野菜や大豆の種まきか ら収穫までを体験します。

2020年7月「わが家の味噌作り」体験会 生産者宅で農作業しました
※体験会は「3密」に配慮して行われました

毎年行われる「めぐみ野」交流集会 ※2019年開催の様子

そのほかに、年に一度、「めぐみ野」交流集会に参加。生産者と消費者が同じテープルを囲み 、情報や意見を交換し野菜作りに活かしています。松山地区では、2020年5月より「めぐみ野」旬菜市場への出荷も始まり、メンバー(組合員)が産地見学をするといった、店舗ごとの交流も図っていきたいと考えています。

若手生産者としての想いとこれからの展望

昨今、高齢化などによって農業を継続できない、先々の見通しを立てることが難しいなどの問題をかかえています。野菜作りの課題に対して、みどりの産直部会(松山)の先輩方の経験や知識が頼りになります。仲間たちと相談しながら、みどりの産直部会(松山)のみんなで農業を盛り上げていきたいです。